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忘却の河

忘却の河 福永武彦著;新潮文庫
忘却の河 改版 (新潮文庫 ふ 4-2)

9月18日読了。

何とも、読み応えのある本でした。紛れもなく、名作だと思います!
これは最近文庫で復刊したようで、書店で「復刊!人生で2度読む本」などという帯の謳い文句に惹かれて買いました。
初版は昭和44年ということなのですが、全然古くない!
そりゃ時代的にはその頃が舞台なので、古めかしいところもありますが、主題が実に普遍的なテーマなので、慣れるとすんなりなじめます。
そして、その重々しさには肩こりがするくらいのめりこみ、人の思念をこれでもかというくらい深く深く描いていく文章は、痛々しさを感じるくらいです。

内容は、ある一家の(父と母とふたりの娘)、それぞれが抱える過去や、誰にも言えない疑念や、生きることへの不安や焦燥、そして底の知れないような孤独を、それぞれの視線から、独白形式で書き連ねられていきます。
みんな、重すぎる過去に囚われていたり、消すことのできない後悔にさいなまれていたり、自我を崩壊させかねないような恐ろしい疑念を抱えたりして、苦悩しています。まさに、魂の苦悩です。

すごいのは、この本の作者は、このような魂の苦悩に、なんというか真正面から取り組んでいます。安易に逃げることなく、深く丁寧に登場人物それぞれの想念を書き切って、それぞれの登場人物の魂を救済している。
なんだか本当に、圧倒されました。久しぶりに、文学的な小説を読んだ気がします。

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茨城県つくば市在住の35歳・男
妻と5歳の娘、0歳の息子との4人暮らし
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