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雪沼とその周辺

雪沼とその周辺堀江敏幸著;新潮文庫
雪沼とその周辺 (新潮文庫 ほ 16-2)

8月3日読了。

「いつか王子駅で」を読んで以来、この作家のファンです。
今回は7月の文庫新刊で、連作の短編集です。
雪沼という土地の辺りで、つつましく誠実に生活する人々が淡々と描かれます。

読んでみて、やはり大好きでした。ホントに、素晴らしく佳い作品ですね!
決してドラマティックな展開ではないし、感涙にむせぶ話もありませんが、それでも惹きつけられて、小説の世界から抜けられません。
読んでいる間、自分も雪沼の住人になって、ひたむきに生きている人々を見守っているような気分になります。

日本語がとても心地よいです。使い方が本当に上手なんだろうな。
別に美しい流れるような文章ではないと思うんだけど、それなのに不思議と魅力的で、読んでいて気持ちのよい文章です。

また短編小説としても素晴らしい!
これを読むと、「短編小説は必ずしも閉じなくて良いんだ」と気付かされます。起承転結の「結」を敢えて描かない。でも読者に、ぷっつり終わっちゃったという気持ちを持たせない。僕の中でまだ話が続いているかのように感じさせる、余韻の残し方!上手いです。
海外の上質な短編集を読んだときのように、いい気持ちです。新潮クレストブックスに入っている、アリステア・マクラウド「灰色の輝ける贈り物」「冬の犬」とかのように。

僕は「イラクサの庭」と「送り火」が特に気に入りました。しみじみと心の琴線に触れる、佳作ですよ!
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茨城県つくば市在住の35歳・男
妻と5歳の娘、0歳の息子との4人暮らし
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