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誰か Somebody

誰か Somebody 宮部みゆき著;文春文庫
誰か (文春文庫 み 17-6)

2月2日読了。

宮部みゆきはこういう現代を舞台にしたミステリー・サスペンスものから、ファンタジーから時代物、ホラーまで本当に幅広い作風を誇っていて、どれもが読むとおもしろくて手が止まらないという、すごい作家だと思います。
僕がこれまで読んだ宮部みゆき作品の中で一番好きなのは『火車』であり、読んだのはずいぶん昔になりますが、話の展開の鮮やかさとラストの印象的なシーンの叙述は、ホントに見事だと思います。

というわけで、今回の『誰か』も現代を舞台にしたミステリです。相変わらず話の展開が上手で、凄惨な事件が起こったりハラハラドキドキの展開が繰り広げられるわけではないのに、ページを繰る手が止まりません。
語り手でありいわば探偵役となる杉村さんのキャラクタにより、物語はとても淡々と軽妙に語られていくのですが、気がつくと最初の謎は解決していて、しかし同時に、出来事の全然別の側面が明らかになり、、、というように内容は一筋縄では終わらない。
ミステリと言っても、犯人探しやトリックが語られるのではありません。
人の心の暗い部分、『闇』と言ったり『毒』と言ったりしますが、そういうものがあらわになります。
梶田氏の娘ふたりが、両親の過去の傷、心の闇の部分からそれぞれ異なる影響を受けて、まったく別々の方向に心の歪みを抱えています。それがもとで今回の事件も起き、姉妹は屈折したお互いの感情をぶつけ合い・・・とても切なく苦しいです。
人間の悪意は恐ろしいし、鋭利に人の心を傷つけ引き裂くものですね。
この作品の姉妹は救われたのだろうか、今後救われるのだろうか・・・
読後感は深く、いろいろ考えさせられる作品です。

さすがは宮部みゆき。ってことですね。
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Author:keiboor
茨城県つくば市在住の35歳・男
妻と5歳の娘、0歳の息子との4人暮らし
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