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深淵

深淵(上/下) 大西巨人著;光文社文庫
深淵(上) (光文社文庫) 深淵(下) (光文社文庫)

12月14日読了。

大西巨人はその名のとおり現代文学における思想的巨人です。
彼の代表作『神聖喜劇』(光文社文庫、全5巻)は、埴谷雄高『死霊』や武田泰淳『富士』と並んで、現代文学における金字塔と称されています。
しかし僕は『神聖喜劇』は前に一度読んでみたのですが、1巻の途中で挫折したままです。いつかは『神聖喜劇』読破しなければと思っているのですが、、、そんなときにふと書店で、この『深淵』を見つけて、「これなら短いし、神聖喜劇を読破するための試金石として読んでみようか」と思って、今回読んでみました。
ちなみに、僕は『神聖喜劇』と『死霊』はいずれも途中で挫折しており、『富士』だけ読破しています。ということで「金字塔」に対して1勝2敗。分が悪い・・・

さて、この『深淵』はなんと言っても帯の惹句が素晴らしいですね。
上巻; 「十二年間の記憶を失った男は、生と存在との根源的問題に直面した。」
下巻; 「二つの殺人事件を通して描かれる、人間と社会のあるべき姿とは。」
もう何はともあれ読まなくちゃ、って気持ちにさせられませんか?

で、読んでみると、さすがに現代文学の巨人、独特の文体で、広範囲の知識が散りばめられ、箇条書きや繰り返しを駆使し、読みやすくはありません。登場人物はインテリばっかりだし、時代錯誤的な感じを受けることもあります。しかし、膨大な薀蓄はまぁ斜め読みで適当に流しながら読んでいくと、だんだん書かれていることが見えてきます。

生と存在との根源的問題とは、結局、『自分』とは何であるかということを、記憶喪失のため別人格として生きていた期間の自分と、その記憶喪失に陥る前後の自分という、いわば2つの人生の折り合いをどうつけるかという主人公の苦悩と思考プロセスから描き出そうとしています。
このような問いかけを読者は突きつけられるのですが、日頃考えたこともないような内容なので戸惑ってしまいます。
でもたまにはこのような思索的な文学を読むのも良いですね。頭の刺激になるし。

次は『神聖喜劇』を読んでみようかな。月に1冊くらいずつでゆっくりなら読めそうな気がします・・・
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茨城県つくば市在住の35歳・男
妻と5歳の娘、0歳の息子との4人暮らし
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