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虚空の旅人

虚空の旅人 上橋菜穂子著;新潮文庫
虚空の旅人 (新潮文庫)

精霊の守り人シリーズの続きです。

今回は、バルサはほとんど出てこず、チャグムが主人公。
いや~立派になっちゃって、チャグム。
父親のような感想を抱いてしまいます。
作者も、この物語からシリーズが大河物に舵を切っていったと述べていますが、確かにひとつの転換点だなぁと思いました。
今までの話でも、世界に深みがありましたが、この物語からますます深みと奥行きが増して行って、なんだかとても濃い世界が舞台になってきた感じです。

シュガの、チャグムを見守る目や感情が、とてもいいですね。温かく、でも優しいだけじゃない。何とも言えない思いが込められているのがよくわかります。
そういう感情の襞のようなものを、このファンタジックな世界を舞台にしても非常にリアリティを持って描かれているのが、このシリーズをとても魅力的なものにしていると思いました。

さて、そろそろ文庫でも次の巻がでるのかな・・・楽しみです。
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斜陽

斜陽 太宰治著;新潮文庫
斜陽 (新潮文庫)

どうも久しぶりの更新です。
長期出張に行っているとどうしてもブログに穴が開きます。その間、本は結構読んでいるんですけどね。

さて、今年は太宰治の生誕100周年にあたる年ということで、各メディアでよく取り上げられていますよね。
松本清張も同じく生誕100周年ということで、この2人が同い年だとは知らなかったです。。。
というわけで、今年は少しこの2人の著作を再読も含めて読んでみようかと思っていました。
折しも朝日新聞の日曜日の書評欄で、重松清が主宰する読者参加型の読書会が連載されており、4月の課題図書がこの『斜陽』だったので、今回斜陽を読んでみました。
たしか初読は高校生の頃なので、かれこれ17~18年前くらいになります。ざっくりした内容は覚えていたのですが、そんなに印象には残っていない。たぶん当時はよくわからなかったのでしょう。
さて34歳にしてこれを再読すると、、、だいぶ印象が違いますね。かず子や直治の心の裡が伝わってきて、だいぶ面白かったです。
破滅に向かう一本道を皆がそれぞれのやり方で歩いていきます。
結局のところ、精神的な解放を夢見ながらも、最も旧来の価値観に縛られて苦しんでいるのは本人たちであり、自分で自分を苦しめているような感じなのですが、それが太宰の心象の正直な投影だったのだと思います。
最終的にかず子が決意した革命の実行は、、、どうなのでしょう?これでいいのか、と現代的な価値観からはよくわからないところはありますが。
なんにせよ、登場人物の各々が、それぞれの美学、滅びの美学とでも言うべきものを持っていて、それが矜持であり、美学とか矜持とかいう言葉を久しぶりに思い起こさせてくれる小説でした。
やはり傑作といわれるだけあり、力のある本です。
プロフィール

keiboor

Author:keiboor
茨城県つくば市在住の35歳・男
妻と5歳の娘、0歳の息子との4人暮らし
職業;エンジニア

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