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日暮らし

日暮らし 宮部みゆき著;講談社文庫
日暮らし〈上〉 (講談社文庫) 日暮らし〈中〉 (講談社文庫) 日暮らし〈下〉 (講談社文庫)

宮部みゆきさんの時代ものです。
前作の「ぼんくら」に続き、愛すべきキャラクターたちが繰り広げる、人情味と面白さ・切なさあふれる傑作です。
やっぱり期待通り、大変おもしろかったです。

前作よりも構成がさらに凝っていて、いくつかのショートストーリーがプロローグのように語られ、その一つ一つも大変よく、それらがメインストーリーにつながり収束していく構成は本当にうまい!

登場人物がみんな生き生きしていて、時代ものだというのに特に違和感もなく、楽しみながら読めます。
ぼんくら同心の井筒平四郎、その甥っ子の弓之助や友達の「おでこ」、岡っ引きの政五郎、煮売屋のお徳、佐吉。その他にも今回初めて登場した面々も大変よいです。。
とても愛すべき人たちです。
でも湊屋とか、悪いやつはやっぱり悪いし腹が立つ。
今回は、悪人は悪として、容赦なく書かれていましたね。

最後、人の心の鬼を書くことにより事件の真実が明かされますが、ここの部分は少し、なんというか、、、説得力が少し足りないような気がしないでもないですが。
しかし全体のおもしろさを打ち消すものではないです。

また続編に期待したいなぁと思います。
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チャイルド44

チャイルド44 トム・ロブ・スミス著;新潮文庫
チャイルド44 上巻 (新潮文庫) チャイルド44 下巻 (新潮文庫)

昨年、かなり評価の高かったミステリです。
「このミス」の海外作品部門1位だとか。
うわさに違わず、とても面白くドキドキしながら読みました。

旧ソビエト連邦の、スターリン体制下の時代が舞台。
主人公の、国家保安省の捜査官が、偏執的な同僚の追い落としにあいながら、全土で頻発する子供を標的とした殺人事件の真相に迫っていきます。
国家こそ正義でありすべてであった彼自身の心は次第に変化していき、妻との関係も取り戻しながら、彼を抹殺しようとする追っ手をかわしつつ行き着いた先は・・・
というような内容です。
面白いサスペンス・スリラー映画を見ているかのような、手に汗握る展開で、ページを繰る手を止めることができません。
最後に明らかになった、犯人の動機には、ちょっとうなずけない感じで残念なのですが、それを差っぴいてもおつりが来るくらい、楽しませてもらいました。

ただ。
そこまで大絶賛されるほどの本だろうか?
ここから先は完全に個人の感じ方の差になっちゃうのですが、僕的には、『羊たちの沈黙』や『ミザリー』の方がドキドキしたし恐かった。それらに較べちゃうと、うーん。旧ソビエトの国家保安省という舞台仕立てが、僕にとってはあまり馴染まなかったのか。
さらに言うと、それまで国家が唯一絶対の忠誠対象であるという主人公の世界観が完全に覆されていくのであるから、その過程において、もっと哀しく切なく、呆然とする思いが主人公にあると思うのですが、そのような喪失感みたいなものはあまり感じられなかった。そこが少し物足りない感じです。

とは言え面白さは折り紙付きですので、ぜひどうぞ。

陰陽師 瀧夜叉姫

陰陽師 瀧夜叉姫 (上/下) 夢枕獏著;文春文庫
陰陽師―瀧夜叉姫〈上〉 (文春文庫) 陰陽師―瀧夜叉姫〈下〉 (文春文庫)

ひさしぶりの陰陽師です。しかも長編!うれしいですね。
瀧夜叉姫伝説といえば、平将門の娘。ここ茨城にゆかりがあるので、ますます親近感が湧きます。
何しろ「いわい将門ハーフマラソン」に出場しているくらい、坂東は近くなので、なんとなく平将門には思い入れがあります。

で、内容。いやはや、とっても面白かったです!
20年前の因縁に宿命付けられた人たちの思いに、邪悪な志が絡みあい、世の中に不思議な現象がはびこります。それらを解きほぐしていく清明と博雅。複雑怪奇な糸がひとつにまとまったとき見えてきた構図は・・・深く哀しい人間の性なのです。

いつものように清明と博雅が酒を飲みながら庭を見ながらぽつぽつと語り合う雰囲気が最高です。
博雅の言葉も、いつにもまして深く、かつ澄んでいる。
「桜の花がさくらであるがごとくに、俺は俺でありたいものだ」
しびれますね。
俺は俺であることをまっとうするために生きているのだよ、なんて言ってみたいです。

ともかく楽しい読書でした。
また気長に、シリーズ新刊を待ちましょう。
プロフィール

keiboor

Author:keiboor
茨城県つくば市在住の35歳・男
妻と5歳の娘、0歳の息子との4人暮らし
職業;エンジニア

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