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村田エフェンディ滞土録

村田エフェンディ滞土録 梨木香歩著;角川文庫
村田エフェンディ滞土録 (角川文庫 な 48-1)

これも家にあった未読本からの一冊ですが。
いや~、これはいいね。すごくいい。素晴らしい一冊です。
とても佳い本に出会った、満足感があります。
どっぷりと読書の世界に浸り、本の中の世界にいるように心震え、そして何とも言えず残る読後感。爽やかさと同時に重く切ない感覚が残ります。

エフェンディというのは、トルコ語で先生とでもいうような、学問を修めようとしている人の呼称なのだそうです。滞土録の『土』は、土耳古(トルコ)の土です。
考古学を志す村田くんがトルコに留学して出会う人々との交流、土地の空気との交感、かけがえのない日々が淡々と描かれます。とてもいい文章です。
そして後半の、切なく衝撃的な展開。胸が締めつけられます。

ひとつひとつの文章が、言葉が、大切に思えるような、大事な一冊になりそうです。

ギリシャから来たディミトリス君が引用する、こんな一言が、ぐっと胸に迫ります。
『私は人間である。およそ人間に関わることで私に無縁なことは一つもない』
そうありたいものですね。
近頃ほんとに自分のことあるいは自分の周りの狭い狭い世界のことだけを考える人が多いように思うけど、そうではなく、同じ人間として、助けを求める人には自然に手を貸せたらいい。おせっかいなほどに人と関わることも、大切なんでしょうね。主義とか思想とか国籍とか関係なく、人間なのだから。
そんなことを考えました。
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その日のまえに

その日のまえに 重松清著;文春文庫
その日のまえに (文春文庫 (し38-7))

これは最近の文庫本です。
泣かせの名手である重松清が、『身近な人の死』を迎える人たち(あるいは本人)の心の動きを描いています。
これはもう、反則ですよね。
連作短編集なのですが、それぞれの編で死を迎える人たちの多くは癌であり、余命というものを知らされます。人生の残り時間が決まってしまったその時に、人はどう行動するのか。その人を大切に思っている人たちはどう行動するのか。
これはもう、なんせ普遍なテーマとして成り立ちますから、自分の身にあてはめて考えただけで、本当に胸が締め付けられるような気持ちになります。
それが、重松清の特有の、優しさが滲み出るような文章で、比較的淡々と書かれていて、最後にかならず、主人公の抑えてきた感情がぐっと凝縮し流れ出すような瞬間があります。そのときに僕のナミダと鼻水も、ダーッと流れ出しそうになるわけです。

ということで、ほろりとさせてもらえて良かったのですが、僕の人間力が足りないのか、最後の一編の「その日のあとで」にて出てくる言葉に、えっ?って思って今ひとつ納得できませんでした。
どうなんでしょう。実際のところ、それを言う方も、言われる方も、辛いだけなんじゃないかと思うのですが。。。どんな言葉かは、ここでは言えませんが。

「のこされるひと」は「のこして逝くひと」に対して何ができるのか、逆に「のこして逝くひと」は「のこされるひと」に対して何ができるのでしょう。そういうときを僕はどのように迎えるのでしょう。。。
深く深く考えさせられる本でした。

魔法のピンク

突然ですが、『魔法のピンク』という歌を知っているでしょうか?
そう、知ってる人は知っている。NHK教育テレビの「おかあさんといっしょ」の今月の歌です。

作詞・作曲は、さだまさしさん。
そう僕はこのブログでも何度か触れてきましたが、小学校5~6年生の頃からかれこれ20年以上、息の長いさだまさしファンなのです。
で、ある朝娘と一緒に見てて、「お、さだまさしが作った歌じゃないか~!!」と驚きました。
そして聴いてみると、これがまた何ともさだまさしらしい、ステキな歌なのです。

まぁ、歌の内容は他愛もない、
魔法の呪文を唱えてみんな幸せのピンク色にしちゃおう~!
って歌なんだけど、いいですよー。
特に3番の歌詞が、愁眉です。以下のとおり。

----------------------------------------
魔法のじゅもんでしあわせいろに
なんでもピンクにそめちゃおう
ぱぺぴぺぽぺぴぺぱぷぺぽ ピンクのとうさん
ぱぺぴぺぽぺぴぺぱぷぺぽ ピンクのかあさん
つらいこと
かなしいこと
どんなこともうひょひょひょひょ
まほうのピンクにそめちゃおう
・・・・
まほうのじゅもんでみんなしあわせ
----------------------------------------

ね、いいでしょ~?
魔法の呪文で、つらいことも悲しいことも、全部ピンク色に、幸せ色にできたなら、そんなにステキなことはありません。
でも現実はそうも行かなくて、つらいことや悲しいことに負けそうになりながら、でも何とか負けずに、誰もが幸せ色に染まりたくて、じたばたと、泥臭く頑張っているのです。それでも必ずしも幸せ色に包まれるとは限らない。
だからこそ、この歌詞には、心からの願いが、切実な祈りが感じられる。すべての人を応援する優しい眼差しが感じられる。
僕は何回目かに聞いたときに、なんだかちょっと泣きそうになったくらいでした。

というわけですっかり気に入った僕は、毎朝この『魔法のピンク』を聞いたら娘と一緒に家を出て、娘の幼稚園まで『魔法のピンク』をふたりで歌いながら送っていき、そのまま幸せな気分で会社に行く毎日。

聴いてみたくなった人はぜひ、朝『おかあさんといっしょ』を見て見て。今月の歌なので、毎日やります。だいたい8時40分前後に聞けます。あと2週間しか流れないからね~。お聞き逃しなく。

楊家将

楊家将(上/下) 北方謙三著;PHP文庫
楊家将〈上〉 (PHP文庫) (PHP文庫) 楊家将〈下〉 (PHP文庫) (PHP文庫)

結局のところ試験に受からなかった精神的ダメージからか、なんとなく元気が出ない状態を脱却するために、積読本の中の、とっておきを持ってきました。
いままで、読むのがもったいなくて、読むのを我慢して積読本になっていたものです。

とうとう読んじゃった。
そして、、、いや~、元気出ました!!!
最高です。格好良すぎです。
水滸伝から時代を遡り、時は宋の建国の頃。遼との間で激しい戦いが繰り広げられます。
そんな中、楊業を筆頭とする楊家の男たちの奮闘ぶりが描かれます。その熱さ、そして哀しさ。
格好良すぎて鳥肌ものです。ラストの戦の迫力、緊迫感ときたら、すごいです。完全に本の世界に入り込んでしまいます。
こういう男たちの末裔に、青面獣楊志がいて、楊令がいて、梁山泊を支えているんだなぁ。脈々と受け継がれた血脈。納得です。
上下2冊、あっという間の一気読みでした。。。

あー面白かった。元気出ました。
こういうときは力のこもったエンターテイメント小説に限りますね。
次は何を読もうかな。。。

震度0(ゼロ)

震度0(ゼロ) 横山秀夫著;朝日文庫
震度0 (朝日文庫 よ 15-1) (朝日文庫 よ 15-1)

ひさしぶりの更新です。。。

この夏は、ほぼ読書を絶ってまで、とある試験に向けて勉強(?)に打ち込んでいたので、ブログを更新する暇もネタもなかったのでした。
それも終わったので(残念な結果に)、ぼちぼちこれからは読書の秋、運動の秋、実りの秋!
本を読んで、ジョギングして、菜園もして、それらをネタにブログも維持していきたいと思います。

ということで、本は「積ん読」状態だったものから順に、どんどん読みます。
久しぶりに無心で活字を追っていると、やっぱり本はいいなぁ~と思いますね。
横山秀夫の警察小説です。あいかわらず、組織の中で苦悩する男たちを書かせるとうまいうまい。
その自己保身と、心の中の正義がせめぎあって葛藤する様は、とても生々しく、弱い人間の哀しく切ない性を描き出しています。手に汗握る、って感じではないのですが、大変おもしろかった。

しかし2,3ヶ月読書をしなかったってのは今までの人生で初めてかもしれないが、それくらいの期間で、読みたい本がずいぶん貯まるものですね。ちょっと嬉しいです。
プロフィール

keiboor

Author:keiboor
茨城県つくば市在住の35歳・男
妻と5歳の娘、0歳の息子との4人暮らし
職業;エンジニア

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