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水滸伝 17 朱雀の章

水滸伝 17 朱雀の章 北方謙三著;集英社文庫
水滸伝 17 (17) (集英社文庫 き 3-60) (集英社文庫 き 3-60)

2月28日読了。

風雲急を告げる17巻。
前巻は暗殺狙いの暗闘がメインだったが、今回は激しい軍と軍の闘いです。
ついに、官軍最強の将軍、童貫元帥が全力で梁山泊に攻め込みます。その強いこと強いこと!
まさに軍神と呼ぶにふさわしい強さです。ほとんど反則です。

双頭山に始まり、梁山泊本隊まで、童貫率いる軍に梁山泊軍は翻弄されつづけます。
本当に信じられないくらい多くの好漢が、昔から梁山泊を支え続けてきた男が、自らの命と引換えに童貫軍を食い止めますが、足止めするくらいが精一杯。
一度は偽の講和工作により停戦に持ち込んだものの、少ししか時を稼げず、再び童貫は梁山泊に襲い掛かります。今度は全軍で。
いったいどうしのぐんだ~?まさに絶体絶命です。
そんな中、梁山泊をその手で作り上げてきた男から、梁山泊の多くの漢たちの血と志と命を託されてきた楊令が、ついに梁山泊のすべてを受け継ぎます。命のバトンタッチです。
楊令が立つ日も近いか?

さぁ、あと残すはわずか2巻です。
完結するのが寂しい・・・でも早く読みたい。
しかし、既に1年半近く水滸伝を読んでいることになるが・・・飽きませんね。あっという間だ。
とても幸福な1年半を過ごさせてもらっているのだと思います。
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死神の精度

死神の精度 伊坂幸太郎著;文春文庫
死神の精度 (文春文庫 (い70-1))

2月25日読了。

文庫で追いかけている伊坂幸太郎ですが、必ずしも全ての作品を好きなわけではない。
「アヒルと鴨のコインロッカー」や「オーデュポンの祈り」はとても好きですが、「ラッシュライフ」や「グラスホッパー」はあまり好きになれませんでした。
あまりに、構成を奇抜にテクニカルにしようとしすぎているように思えて、鼻白むところがあったためだと思います(あくまで僕はそう思ったというだけで、要は好みだと思いますが)。

で、この「死神の精度」。
これは題名が格好良いので(?)好きになれそうな予感がしていて、期待しつつ読みました。
読んでみて、あ~良かった!と思いました。
この小説の空気は、かなり好きです。
主人公は「死神」の千葉さん。1週間後に不慮の事故などで亡くなる予定の人のところに派遣されて、1週間その人を調査・観察して、予定どおり死を「可」とするか、やめて「見送り」とするかを決定・報告する仕事です。
・・・という設定は奇抜というか、かなり奇を衒っているので、正直どうかな~と思いましたが、読み出したらとんでもない!非常にストレートというか素直で、ほとんどタネも仕掛けもない、正統派の小説でした。そしてページを繰る手を止められないおもしろさです。
「死神」の千葉さんはむしろ語り部であって、彼と触れ合うことになる1週間後に亡くなる予定の人たちが、死神と(そうとは知らず)触れ合うことにより、最後に何を考え、どんな行動をとり、何かを得たのか、そういうことを淡々と丁寧に書いています。
そういう彼らの気持ちにシンクロして、ときにすがすがしく、ときに切なく、ときに暖かな気持ちにさせられます。

ということで、非常に良かったです。僕はかなり好きな本です。
伊坂幸太郎はこういうのも書けるのか、という驚きでした。

半島

半島 松浦寿輝著;文春文庫
半島 (文春文庫 ま 19-2)

2月16日読了。

表紙が格好いいですね。まずはそれに惹かれて読み始めました。

勤めていた大学に辞表を出して、とある半島の突端にある町に流れてきた中年の男が、そこで現実のような幻のような不思議な世界の中で右往左往しながら、いろいろと思索します。
人生って何なのか、現実は何なのか、この世はすべて仮初めのものなのか・・・といったようなあれやこれや。
そして、世界から置き去りにされたような半島の町で、男は雄飛のときを待っているのか、雌伏しつづけるのか。なかなか煮え切らない、なんだかんだ自分に言い訳をしては、行動することを先延ばしにして、のんべんだらりと酒に浸っては、自分の影とおしゃべりするのを心待ちにしていたり・・・とにかく情けない男です。
まぁそんな感じで、独特の味わいを持つ小説です。
なんと言っても、文章が独特ですね。
粘っこい、まとわりつくような。澱んだような。そんな風な言い方がわりとぴったりきます。
なんだか絡めとられるように読みました。

好みが分かれる文章かと思いますが、僕はわりと好きですね。
こういう、文学的な主張というか個性を持った文章は。理解できているのかどうかは別として。
夜にじっくり読んでみるのがよいと思います。

エデンの東 2

エデンの東 2 ジョン・スタインベック著;ハヤカワepi文庫
エデンの東 新訳版 (2) (ハヤカワepi文庫 ス 1-2) (ハヤカワepi文庫 ス 1-2)

2月8日読了。

2巻では、トラスク家の長兄アダムと、キャシー・エイムズの話が中心に語られます。
キャシーの邪悪さ、怪物ぶりがとんでもないです。ぶっ飛んでます。
世界文学史上類を見ない悪女などと言われますが、まさにそんな感じです。

さてこの本、古典的名作ですが、とにかく読みやすいなと思います。さすが新訳。
物語のおもしろさもあると思うのですが、とっつきにくいところはほとんど感じることなく、スイスイ読むことができます。
やはり、後世に残る文学作品というのは、文学的価値もあると思うのですが、やはり大衆が読んでおもしろいものじゃないと残らないと思われます。
これまで名作文学であるほど、昔の文語調に近いような時代がかった訳文で、物凄く読みにくいことが多かったので・・・本当はそんな難解なものじゃないということが新訳で明らかにされるのは素晴らしいことだと思う。
そういう意味で、『カラマーゾフの兄弟』のヒットからも窺えるような、近頃の古典新訳ブームは素晴らしいし期待してます。

さて、『エデンの東』の3巻と4巻は2月下旬発売です。
楽しみに待ちましょう。

誰か Somebody

誰か Somebody 宮部みゆき著;文春文庫
誰か (文春文庫 み 17-6)

2月2日読了。

宮部みゆきはこういう現代を舞台にしたミステリー・サスペンスものから、ファンタジーから時代物、ホラーまで本当に幅広い作風を誇っていて、どれもが読むとおもしろくて手が止まらないという、すごい作家だと思います。
僕がこれまで読んだ宮部みゆき作品の中で一番好きなのは『火車』であり、読んだのはずいぶん昔になりますが、話の展開の鮮やかさとラストの印象的なシーンの叙述は、ホントに見事だと思います。

というわけで、今回の『誰か』も現代を舞台にしたミステリです。相変わらず話の展開が上手で、凄惨な事件が起こったりハラハラドキドキの展開が繰り広げられるわけではないのに、ページを繰る手が止まりません。
語り手でありいわば探偵役となる杉村さんのキャラクタにより、物語はとても淡々と軽妙に語られていくのですが、気がつくと最初の謎は解決していて、しかし同時に、出来事の全然別の側面が明らかになり、、、というように内容は一筋縄では終わらない。
ミステリと言っても、犯人探しやトリックが語られるのではありません。
人の心の暗い部分、『闇』と言ったり『毒』と言ったりしますが、そういうものがあらわになります。
梶田氏の娘ふたりが、両親の過去の傷、心の闇の部分からそれぞれ異なる影響を受けて、まったく別々の方向に心の歪みを抱えています。それがもとで今回の事件も起き、姉妹は屈折したお互いの感情をぶつけ合い・・・とても切なく苦しいです。
人間の悪意は恐ろしいし、鋭利に人の心を傷つけ引き裂くものですね。
この作品の姉妹は救われたのだろうか、今後救われるのだろうか・・・
読後感は深く、いろいろ考えさせられる作品です。

さすがは宮部みゆき。ってことですね。

エデンの東 1

エデンの東 1 ジョン・スタインベック著;ハヤカワepi文庫
エデンの東 新訳版 (1) (ハヤカワepi文庫 ス 1-1) (ハヤカワepi文庫 ス 1-1)

1月31日読了。

言わずと知れた、題名はとっても有名な文学作品です。いや、題名だけじゃなくて映画も有名だし見ている人も多いかと思います。(特に僕らの親の世代は)
しかし僕はこの本も読んでいなけりゃ映画も見ていませんでした。
風の噂に、『エデンの東』は映画なんかより原作の方が100倍おもしろい、と聞いたことがあったので、読んでみたいなとは思っていました。
作者のジョン・スタインベックさんの作品は、『怒りの葡萄』や『ハツカネズミと人間』は学生時代に読んでいます。とくに『ハツカネズミと人間』は結構深く感じ入ったような記憶があります。

というわけで、今回、新訳なって文庫化されたということで、いそいそと読み始めたところです。
全4冊の1冊目です。このような年代記的な作品ではよくあるとおり、時代背景や登場するファミリーの説明から始まります。それが退屈じゃなく、どんどん読ませます。
1冊目では主に、トラスク家の父親と2人の息子たちの関係、そして兄弟の関係が書かれます。そして彼ら兄弟の運命を左右しそうな女性が現れ・・・というところで1冊目は終了。

この後どういう話になるかわかりませんが、おもしろくなっていきそうな予感がします!
2冊目以降も楽しみです。

プロフィール

keiboor

Author:keiboor
茨城県つくば市在住の35歳・男
妻と5歳の娘、0歳の息子との4人暮らし
職業;エンジニア

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